オフィスワークの大半は遠隔でも対応可能

咳が出るのは仕方がない。だが、咳をすることにより、周囲の人は不安感を覚える。だからこそ、その咳の理由は隠すことなく伝えるほうがいい。とくにぜんそくといった持病がある人は、周囲にキチンと伝えておくことが職場全体、ひいては当人に安心感をもたらしてくれる。

などと改善策を述べつつも、やはり咳が出るようだったら仕事は休んでもいいのではないか、と個人的には思う。何しろそれは病気の症状なのだから。

工場や農場、建築系の現場などで実際に手足を動かす必要がある人、あるいは所定の場所で人前に立つことが仕事に付いて回る講師や教員といった職種の人を除き、オフィスワーカーの業務の大半は、職場に出勤しなくても成立するものばかりである。会議があるといっても、よほど重要な会議はさておき、日常的なものであれば、絶対にその場にいなければならない状況は、実際のところそれほど多くないはずだ。

たとえば、自身の意見や報告をまとめたペーパーを事前に送っておき、他の参加者に代読してもらう方法でも話は済むだろう。どうしても議論に参加しなければならないなら、スカイプなどビデオチャットを使うのも一案である。咳が止まらないところを押して職場に出ることより、職場に出ないで済む方策を考えるべきではないだろうか。

風邪やインフル予防は、とにかく「うがい」

このように、風邪やインフルエンザをうつさない努力も大切だが、うつされないための対策も同じく大切である。

基本的な予防方法だが、専門家に聞いたところによると、とにかく1時間に1回はうがいをすることが重要らしい。2019年11月14日発売の週刊誌『女性セブン』には、以下の記述がある。なぜ、1日に何人もの患者を診断する医師が風邪をうつされないかについて言及したものだ。

〈1人診察するごとに緑茶をゴクリと飲んでのどを潤しているそうです。つまり、万一ウイルスが入って来ても、お茶で流して胃に送り込んでしまえば感染はしにくくなります〉
〈かぜやインフルエンザなどのウイルスから最前線で体を守っているのはのどの粘膜だ。粘膜がじゅうぶんに潤っていると、ウイルスなどの異物は胃に流されてしまうが、体内の水分が不足してのども乾燥気味になると、ウイルスは粘膜から侵入し、感染するのだ〉

現在、私は週に3回、大企業に出勤して、大勢の人がいる環境で業務にあたる生活をするようになった。その際はとにかく、水分補給とうがいを徹底的にすることを心掛けている。いくら他社に出勤をしようが、結局は自分が経営する会社の代表なのである。自分が仕事をしなくては売り上げが立たなくなってしまうため、一切休むわけにはいかないし、健康であり続けなくてはならないのだ。