外国人女性との「婚活」に励むシニア男性が増えている。ライターの篠藤ゆり氏は、「日本人女性ではなかなか相手を見つけられない。そういう人たちは、『子づくりに協力する』などの条件が書かれた婚前契約書を交わすことが多い」という――。
※本稿は、篠藤ゆり『ルポ シニア婚活』(幻冬舎新書)の一部を再編集したものです。
婚活シニアは「外国人」に目をつける
桁外れな資産家の場合は、たとえ40歳離れていても、結婚してもいいという日本人女性は少なからずいるのかもしれない。しかし、子どもがほしくて婚活をしてきたものの、日本人女性ではなかなか相手を見つけることが困難な人も多くいる。そんなシニア男性たちにとって活路となっているのが、国際結婚だ。
外国人女性との婚活でよく知られているのが、1980年代半ばに始まった、過疎化に悩む農村での国際結婚だろう。結婚難の農業従事者が多い地域で、行政や農協が結婚相談業者と提携して行う、フィリピンでのお見合いツアーが盛んになった。90年代半ばからは中国人女性や韓国人女性など、フィリピン人女性以外にも対象が広がった。
しかしこうした第一次産業の“嫁”とは違った意味合いで、外国人との婚活を実践するシニア男性たちがいる。
国際結婚の仲介を行う結婚相談所が多く加盟する、ブライダルアライアンス幹部の萩森高勝さん(仮名)によると、最近はある程度の年齢まで独身で来た資産家の男性が、実子に財産を相続させたいという理由で相談に来るケースが増えているという。