子どもを産んでほしいから「35歳まで」を希望
「シニアの単身男性の方は、同世代の知人や友人が病気になったり亡くなったりすると、危機感を抱くようです。だいたい50代に入ってからでしょうか。定年も近くなり1人ではなにかと不安がつきまとうからです。もし自分が死んだらどうなるのか、お墓も誰が守ってくれるんだろうと焦り出す。とくに不動産など財産を持っている場合、子どもを産んでくれる女性を切実に求める方がけっこういます。
そこで、私どものような団体に駆け込んでくるので、加盟店である国際結婚に実績のある結婚相談所を紹介しております。皆さんお子さんを産んでもらいたいので、35歳までの女性を希望してきます。なかには絶対に20代じゃなきゃダメだと言い張る男性もいます」
ブライダルアライアンスで紹介している結婚相談所の国別会員としては、中国、台湾、香港、韓国、タイ、ベトナム、フィリピン、ミャンマー、カンボジア、ラオス、モンゴル、インド、スリランカ、カザフスタン、ウズベキスタンなどの東南アジアや南アジア、中央アジアの女性が中心で、中東、東ヨーロッパ・ロシア、ウクライナ、西ヨーロッパ・フランス、イタリアの女性も対象にしている。
日本との経済格差がある国の場合、国の家族に仕送りをすると親孝行ができるので、それが理由で日本人と結婚したいという女性はかなりいる。また、働かない、浮気をする、アルコールに依存する人や暴力をふるう人が多いなどの理由で、自国の男性が嫌いという女性も少なくない。
お見合いのため渡航、「手ぶらでは帰りたくない」
以前はいわゆるお見合いツアーを実施していたが、ツアーだと人気のある女性を奪いあったり男性同士でけん制しあったりすることがあり、現在は、男性1名に対し複数の女性とのお見合いのみ。各国の現地スタッフがお見合いに参加する条件に合う女性を募集し、男性は日本から現地に行き、お見合いが成功したら後日現地で結婚式を挙げるケースが多い。
お見合いに参加する女性に関しては、スタッフが面談をして人となりを確認するとともに、借金を抱えていないか入念にチェックする。また、女性側に日本人男性の資産状況や年収などは教えない。知らせると、財産目当てになってしまうおそれがあるからだ。
「海外までお見合いに出かけた方は、ほぼ成婚しています。やはり時間もお金も使って海外にまで出向いた以上、手ぶらで帰りたくはない、という心理が働くのでしょう。それにたいていのシニア男性は、若い女性を目の前にすると、気持ちが高揚して結婚に前向きになるようです」