広告予算がなくても、商品やサービスをユーザーに届けられるSNS時代。新米ウェブ担当者・浅野氏と起業したばかりの経営者・木下氏は、大学時代の先輩でウェブマーケターの飯髙悠太氏にSNSマーケティングを教わることになった。シャトレーゼの口コミ数を2年で8倍に増やしたツイッター運用法を紹介しよう――。

※本稿は、飯髙悠太『僕らはSNSでモノを買う』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の第1部「UGCを発生させる仕掛け」の一部を再編集したものです。

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まずは質のいいフォロワーさんにフォローしてもらう

弊社がツイッター運用のお手伝いをしたお菓子メーカー、シャトレーゼを例にあげてお話ししていきましょう。

シャトレーゼは、全国に店舗を持つ洋菓子メーカーです。

2017年7月にツイッターの公式アカウントをスタートさせました。そこから2年ほどで、フォロワーは19万人まで増えました。

注目してほしいのは、フォロワー数の増加ではなく、ツイッター運用前に比べ、テキス トのみのUGC(User Generated Contents=ユーザーの投稿)が1.6倍、画像つきのUGCが11倍になったことです。その結果、リツイートを含めた口コミのツイート数が8倍になり、指名検索も大幅に増えました。

僕は以前、浅野くんに「ユーザーが自分でその情報を拡散してくれるなら、やみくもにフォロワーを増やす必要はあるだろうか?」と聞きました。

シャトレーゼでも、まずは数を追うのではなく、質のいいフォロワーさんにフォローしてもらうことを心がけました。いわゆる一般的なインフルエンサーではなく、シャトレーゼにとってのインフルエンサーがフォロワーに集まったことで、競合他社に比べると10分の1のフォロワー数で、UGCのインプレッション数(つまりリツイート数)は約3倍にすることができています。もちろん指名検索も売上も、それに比例して伸びています。フォロワーは数だけが重要なのではなく、質が大切であるということがはっきりとわかります。