クラウドソーシング大手・ランサーズが今年6月、「#採用やめよう」というキャンペーンを展開し、注目を集めた。このキャンペーンは企業向けのメッセージだが、一方で、働き手にとってフリーランスとして働くことにはどんなメリットがあるのか。秋好陽介社長に聞いた——。
撮影=プレジデントオンライン編集部
ランサーズ・秋好陽介社長

「年収2000万円」のフリーランスもぜんぜんいる

——「採用をやめよう」という刺激的なキャンペーンを始めたのは、どうしてですか。

ランサーズのユーザーであるフリーランスには、社員以上に優秀な方がたくさんいます。たとえば「年収2000万円」といった方もぜんぜんいる。そういう方たちが社会のメインではなく、サブとなってしまうことに、以前から違和感をもっていました。

そして今年5月、フリーランスのユーザーの結婚式に招かれて、あらためて衝撃を受けました。その方は、ライターや講師としてランサーズでもトップクラスで稼いでいるすごいフリーランスなのですが、結婚式にはフリーランスの仲間や、発注者の上場企業の幹部社員など、面識の有無にかかわらず、いろいろな属性の人が出席していたのです。

普通の結婚式なら大学の同級生や会社の上司、同僚が集まるのだと思いますが、まったく違う。集まっている人たちの熱気がすごかった。上場企業の方からは「本当にいい人を紹介いただいて、ありがとう」と言われました。

フリーランスも企業も、お互いにハッピーになれる関係性が確かに存在する。もっとこうした関係を広めたいとあらためて思ったのです。