“次”に向かうとき邪魔になるのが、捨てられぬ経験・記憶。それをあえて捨て続けてきたプロ経営者に、その哲学をきいた。

振られた女性を忘れるためには

「明日のために、今日何かをするなんて考えもしません。僕は、一瞬一瞬を生きていますから」

飄々とそう語るのは、百貨店業界を皮切りに、いくつもの企業のトップを歴任してきた“プロ経営者”中野善壽氏だ。

とりわけ、寺田倉庫CEOとしての手腕は際立っていた。2012年のCEO就任後、1400人の従業員を100人程度にまで削減する大リストラを断行。美術品、ワインなどの貴重品を預かる富裕層対象のサービスや、段ボール1箱から荷物を預けられるサービスなど、従来の倉庫業務の枠を超えたビジネスを展開、同社の業績を回復させた。