出世した男やエリートたちを見続けてきた高級クラブのママが、知識は豊富でも「教養」に疑問のある残念な人をそっと教える。

知識は豊富でも、話すと残念な人

「慶世羅せら」。銀座の「クラブ由美」のVIPラウンジには、こう揮毫された一枚の書が壁に飾られている。ケセ・ラ・セラ(なるようになるさ)――元首相で、現在は陶芸家にして画家・書家の細川護熙氏が書いたものだ。

クラブ由美 由美ママ●1983年オーナーママとして「クラブ由美」を開店。以来“銀座の超一流クラブ”として政財界などのVIPから支持を得る。近著に『銀座のママが教えてくれる「会話上手」になれる本』があり、著書は多数。

「私の生きる心意気を表した素敵な言葉ですが、これを書いてくださった細川の殿のような方が、本当に教養のある人だと思いますね」と話すのは、銀座で36年の歴史を持ち、政財界の重要人物が集う「クラブ由美」の伊藤由美ママだ。

「クラシックがお店で流れたときに『シューマンの曲だよね』と自然に曲名を口にされるお客様がいらっしゃいます。ご両親がクラシック音楽を好まれ、幼少の頃から聴かれていたそうです。細川の殿も『子どものときから名作を見られる環境に育つと本物を見極める目が養われ、いい作品がつくれるんです』とさりげなくおっしゃって気取りが感じられないのです。学歴と関係なく教養のある人は、育ってきた環境や生き方が影響しているのではないでしょうか」