チームづくりに必要なのは、リーダーより法則

チームが機能しないのは、“リーダーの人間性”に問題があるからだ――。チームづくりで矢面に立たされるリーダーの孤独感と悩みは深い。

モチベーションエンジニア 麻野耕司氏

年間1000社を超える企業の組織変革に携わるコンサルティングファームの取締役でもある著者は「必要なのは完璧なリーダーではなく、明確なメソッドだ」と主張する。

「みなさんゴルフならきちんとフォームを身につけます。でも“チームづくり”は根性論や精神論、経験則に基づくものがほとんど。我流じゃなく正しいフォームを身につけないとチームは動きません」

しかしチームづくりを体系的に学ぶ機会がない。かつて著者も苦い経験を味わった。

「私は企業向けの組織変革を出す一方で、あろうことか足元の自分自身のチームが崩壊寸前になっていました。そのとき、後輩に『僕らのチームでもこれまでのノウハウを実践しませんか』と言われ、それがきっかけで、少人数で活用できる『チームの法則』をつくることにしたのです」

すると売り上げが10倍、新規事業が生まれ、株価も10倍。また、30%ほどあった退職率が3%を切るなど会社自体が劇的に変化したのだった。