フリーランス稼業は本当に自由なのか

全力で三週間羽を伸ばすことよってその後の仕事の効率も上がるそうだが、それをまねするのは日本人には難しい。

フリーランスになれば、“理論的”には自分の好きなタイミングで好きなだけ休みを取ることが可能だが、実際その通りにすることは難しい。

前述の通り、休めば休むだけ収入がダイレクトに減るし、休んでいる間に大きな仕事のチャンスを逃すかもしれない恐怖もある。フリーランス経験者なら、分かる方も多いだろう。

だが長く休めないからといって悲観する必要はない。あるニューヨークの心理セラピストによれば2、3日の小旅行でも精神的には長期休暇と同じ程度、あるいはそれ以上のリラックス効果があるというのだ。

一つは、気持ちがポジティブになり鬱になりにくくなること、そして仕事への集中度や生産性があるということがある。またストレスからくる頭痛や腰痛が緩和されるというデータもあり、身体的にもメリットがあるということが分かっている。

いい意味で何も期待しない「小旅行」のすすめ

祝日の多い日本では頻繁に遭遇する三連休、ベッドでゴロゴロとしたり家の雑用をするだけであっという間に終わってしまう人も多いと思うが、例えばそれに一日有休を足して小旅行に行くのはどうだろうか。

海外でも国内でも良いが、普段の生活から切り離せる方がより良いだろう。重要なのは、その数日間の休みの中に一切仕事を持ち込まないこと。

メールやSNSの通知を完全にオフにすることは今のご時世では勇気がいることだが、一度やってみることをオススメする。旅行中だけでも、アプリを消去するもの手だろう。

そしてもう一つは、旅行中のやることリスト・行くところリストを作らないこと。このリストがある限りその旅行はある意味「クリアするべきタスク(=仕事)」になり、結果予定通りにいかないとストレスがたまるという逆効果になってしまう。

筆者も以前、初めてパリに行く際に友人にオススメのレストランリストを作ってもらったのだが、それによって自分の首を絞めた経験がある。

海外のレストランでは営業時間通りに店へ行ってもオープンしていなかったり、急に臨時休業することも多いため、旅行前に考えたオススメレストラン巡回プランが全く機能しなかった。自分の完璧(のはずだった)プランが一瞬で崩れた瞬間、楽しいはずの旅行がどこか苦いものになり、罪のない恋人の前でこれでもかと不機嫌になった。

本当にどうしようもない話だが、この経験のおかげで今後旅行では一切具体的なプランは立てないことに誓った。

日本ではともかく、海外の知らない土地では何もかもが予測不可能であり、基本的にプラン通りに進むことなんてありえない。それを知っていると随分気持ちが楽だ。

行きたいレストランや行きたい美術館をチェックしたとしても、いつ・どのタイミングで行くかは現地に着いて何となく気分で決めるのがいい。旅行中はいい意味で何にも期待せず、ただその場にいることを楽しんでみよう。

そうすることで目の前の景色や体験を十分に吸収でき、自分にとってよりプラスになる息抜き体験になるはずだ。

三浦咲恵(みうら・さきえ)
フォトグラファー
1988年大分県生まれ。米・サンフランシスコにて写真を学ぶ。帰国後スタジオアシスタントを経て、2014年鳥巣佑有子氏に師事、16年独立。雑誌や広告、Webを中心に活動。19年3月オランダに移住。欧州や日本の仕事を行ったり来たりしながら、オランダでのゆるやかな日々を楽しむ。オランダの牛乳が美味しい。Sakie Miura Photography
(写真=著者)
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