GW10連休が示した祝日の価値

結論から言おう。祝日の数が多くてうれしいのは子供だけではないか。

自分で好きな時に休みを取る権利を持たない子供は、当たり前だが祝日を有り難がる。しかし働く大人にとっては、日本の多すぎる祝日こそが、有休を取りにくくしている一番の原因なのだ。

それに拍車をかけるべく政府は2016年、20年ぶりに「山の日」という祝日を新設したわけだが、そもそも国に決められたタイミングで全国民一斉に休みを取らされるこの状況のどこが健全なのだろうか。

その問いの答えとして、今年のゴールデンウィークがある。

過去最長とも言われた今年の十連休は新元号のスタートも重なり、テレビの中ではどこかお祭りムードであっただろう。

しかしながら連休前のインターネット調査(全国の20~69歳が対象)によれば、ゴールデンウィークが「楽しみだ」と答えた人は全体のわずか4割。一方で「楽しみではない」と答えた人がそれを上回る6割という何とも後ろ向きな結果が出ていた。

理由は前述した通りで、全国民が一斉に休む混雑の中でそうそうリラックスできないということだ。渋滞していると分かっているのに車を走らせて遠くへ行ったり、飛行機代が高騰していると分かっているのに海外へ旅行するなど、やりたくない人が大勢いるのは当たり前だ。

三週間は休まなければ、それは休みではない

筆者は2カ月前からオランダに住んでいるが、ヨーロッパに来てまずビックリしたのはお休み(Holiday)の概念が日本とはまるっきり違うことだ。

移住する前は恋人が住むオランダへ年3回渡ったが、期間はそれぞれ10日間ほどだった。日本人の感覚でいえばかなり思い切って休んでいる方だが、恋人の会社の同僚たちと食事に行った際にそのうちの一人からひどく驚かれた。

「いつまでいるの?」
「来週帰るよ。」
「え!!? 短すぎるわよ!!」

休めば休むだけ収入が落ちる無情なフリーランス業だった私が、生活と恋人を天秤にかけて精いっぱい考えた結果が10日間だったわけだが、ヨーロッパの人々にとっては海外に来るにしては信じがたいほど短かったのだろう。

前述の通りヨーロッパでは有休休暇が平均25~30日程度与えられているが、国民の大部分がその有休を一気に消化する。というのもまず彼らの感覚として、Holidayというのは3週間がスタンダードだ。

最初の1週間で“仕事の気分を捨て去る”。次の1週間で“思い切り神経をリラックスさせて脳をほぐす”。そして最後の1週間で“楽しみつつ少しずつ仕事のマインドに切り替える”という感じだ。

そんな彼らからしたら、10日間のゴールデンウィークも「何その中途半端なHoliday?」という感じだろう。