絶対にぶれない、目標を曲げない

全体最適を目指し、最後は役員が登場する!
図を拡大
全体最適を目指し、最後は役員が登場する!

日欧米の自動車産業の研究で知られる東京大学の藤本隆宏教授によれば、トヨタの強みは各部門が細部にこだわりつつも全体感を失うことなく、一致協力する「擦り合わせ」にあるという。これを大塚流にいえば、「和の精神による全体最適」ということになるのだろう。このとき、CEが求心力の要になる。

ただ、トヨタのCEもホンダのLPLと同様、プロジェクトにおける人事権は持たない。三代目の開発にかかわった人員総勢2200人の人事権は各自が属する部門長が持った。それでもなぜ、大塚は求心力を維持することができたのか。