「孤独」から人々を救うビジネスは新たな成長産業になると孫正義社長は見ている。そこで、今後、ビジネスの重要なターゲットとなる単身世帯の消費動向とニーズを探ってみた。

男女の「シングル化」が、消費を大きく変える

「情報革命によって『孤独』という悲しみを減らし、人々を幸せにしたい」

ソフトバンク創業者、孫正義氏が2010年の「新30年ビジョン」発表会で強い思いを込めて語った理念だ。ビジョンの策定にあたって孫氏はツイッターで「人生で最も悲しいことは何だろう?」と問いかけている。すると、1日で2500件を超える意見が寄せられたという。最も多かったのは「身近な人の死(21%)」、続いて「孤独(14%)」「絶望(11%)」。身近な人、愛する人に先立たれた人は「孤独」になり、そして絶望もまた人を「孤独」へと突き落とす。孫氏が注目したように、果たして本当に「孤独」から人々を救うビジネスは新たな成長産業になるのだろうか。