イライラしている人に贈る「最高の笑顔トーク」

上司がイライラしていて職場の雰囲気が悪い。そんなときベテランのプロチアリーダーならどうするか。藤田真実氏に聞いた――。

プロチアリーダー 藤田真実氏

私は中学時代にバトントワリングを始めて、早稲田大学やプロ野球、バスケットボールBリーグ、アメフトXリーグなど、様々なスポーツや団体のチアリーダーをしてきました。かれこれチア歴も20年近くなり、いろいろな試合で応援してきました。

チアをするときに常に気をつけているのが、選手や観客にどんな声をかけるべきかです。例えば、応援しているチームが試合で押されていてイライラしているようにも見えるとき。早稲田大学でチアをしていたときに、大学野球部の同期がなかなか調子を上げられず、悩んでいることがありました。

こういうとき、チアとしてどうするべきか。普段だったら、神宮球場の打席に彼が立つときは全力で「頑張れ!」と応援していたと思います。ただ、私は本当に頑張っている人に対して安易に「頑張れ」という言葉を使うべきではないと思っています。人によっては「余計なお世話だよ!」と言いたくなりますよね。

そもそもこのことは、創部から80年近い早稲田大学応援部の先輩から教わったことでした。大切なのは選手と気持ちを共有することです。たしかにチアに元気は絶対条件ですが、空気も読まずに全力で応援するのはNGです。普段から選手とコミュニケーションをとり、何気ない会話の中から考えていることを聞いて、試合に対する気持ちを共有します。