「トイレが清潔」なコスモス

価格の安さや食品の品ぞろえ力がウリのコスモスで、利用者から高く評価されているのが「店舗空間」である。「店舗全体の清潔感」「トイレの清潔感」の項目で、最も評価が高かったのだ。実際にコスモスの店舗に足を運ぶと、店内の床はオープンしたての新店のようにピカピカと光沢があるため、明るく開放感を感じさせ、チープ感を抱きにくい。

また「商品を探しやすい店舗レイアウト」でもコスモスは1位で、買い回りのしやすさも顧客に支持されている。このようにコスモスは“小売業”で重要な要素とされる 「商品力」と「店舗力」が高く評価されているのだ。

利用者からは「お店の中がとても明るくキレイで、とても気持ちが良い!(福岡・20代・女性)」「トイレが綺麗で、使いやすい(福岡・40代・男性)」といった店舗の清潔さを高く評価するコメントや、「品物の陳列が見事に揃えられているし通路に不要なものがない(福岡・60歳以上・男性)」「品物の置き方がよいのかスムーズに買い物できる(宮崎・20代・女性)」といった買い回りのしやすさを評価するコメントが多数みられた。

「身だしなみがよく礼儀正しい」クリエイト

JCSIの満足度で2位を維持し続けているクリエイトは、「ドラッグストアとしての信頼性への期待」の項目で1位だ。クリエイトが「信頼」「期待」といった項目で評価される秘密は、接客レベルの高さにある。「従業員の身だしなみ」「従業員の礼儀正しさ」は、ホテルやレストランのようなサービス業では「ウェルカム姿勢」として重視される。クリエイトはドラッグストアの「身だしなみ」と「礼儀正しさ」の両面で1位である(図表5)。

身だしなみがよく礼儀正しい従業員であれば、利用客は従業員に相談しやすくなり、話す機会が多くなるだろう。特にドラッグストアでは、調剤や市販薬、健康食品、サプリメントなどのカウンセリングは極めて重要である。それを測る、「従業員の知識」でも、クリエイトは1位である。また、「迅速な接客対応」「会計のスムーズさ」の評価も高い(図表5)。筆者自身もクリエイトを利用した際、レジで長時間、待たされた記憶がなく、クリエイトのスピーディーさは、コンビニのレジ精算に近いイメージを持っている。

(図表5)「従業員の身だしなみ」「従業員の知識」などでいずれも1位だった(画像=小倉高宏)