野村証券の新入社員は1年間、「朝の打ち合わせ」で日経新聞の読み方を習う。各部、各支店のインストラクター(先輩社員)は出社すると、新人に経済ニュースの読み方、分析の仕方を教える。野村証券における「朝の打ち合わせ」は新人研修のひとつであり、さらに情報武装を目的とした実質本位の朝礼と言える。

こうした野村証券独特の人材育成法について、人材開発部の亀之園英一課長は次のように説明する。

「新人にインストラクターをつけるようになったのは1971年からです。たとえば支店では、日経新聞の読み方から営業同行、日常業務の相談など、あらゆる面でバックアップする。休日、自宅に呼んで勉強会を開くインストラクターもいます。インストラクターは社長から委嘱されたオフィシャルな仕事ですが、それに対して報酬はありません。無給で無償の愛情を注げというのがこの制度です」

(尾関裕士=撮影)