――御社は海外事業に積極的です。グローバルで活躍できるのは、どのような人でしょうか。

住宅営業で結果を出した社員を海外事業部に移すとしましょう。海外事業で一般建築を担当するとなると、いきなりの赴任は難しい。まずは、国内で一般建築の営業を担当させます。肝試しにいろんな会社に行かせますが、たいていの社員はここでバテます。企業のお客様は個人のお客様と違ってなかなか会ってもらえないから、どうしていいのかわからなくなるのです。

ただ、成績を残してきた社員たちだから、もともと嗅覚はいい。じっと待っていれば、遅かれ早かれコツをつかんで結果を出せるようになります。大切なのは、このとき赤いじゅうたんを敷いて、「はい、どうぞ」とお膳立てしないこと。自分で成功体験をつかめば、必ず伸びます。

あとは健康ですね。残念ながら、志と体は別のものです。志を持って海外に行っても、異国の地で体調を崩してしまうことがあります。心身ともに健康であることが、海外で活躍する条件でしょう。

アメリカ、中国、東南アジア諸国、オーストラリアほか、海外18拠点で海外事業の拡大を続け、2017年度、2000億円の海外売り上げの見込みが立った。
▼QUESTION
1 生年月日、出生地

1958年5月27日、大阪府大阪市
2 出身高校、出身大学学部
大阪府立大和川高校、中央大学文学部
3 好きな言葉
事業を通じて人を育てる
4 最近読んだ本
『勝つための準備』エディー・ジョーンズ、持田昌典
5 尊敬する人
織田信長
6 私の健康法
走ること、舞台鑑賞
芳井敬一(よしい・けいいち)
大和ハウス工業 代表取締役社長/COO
大阪府大阪市出身。中央大学文学部を卒業後、神戸製鋼グループ会社を経て、1990年大和ハウス工業入社。2013年東京本店長、16年取締役専務執行役員。17年11月より現職。
(構成=村上 敬 撮影=榊 智朗)
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