なぜ看護師の妻と暮らす夫は最強の「勝ち組」か
▼医師の妻になりやすいのは
看護師は医師と結婚する確率も高い。これは筆者の印象だが、若手男性医師の3~4割は看護師と結婚している。よくあるパターンの医師・看護師カップルは、「医学部受験の勉強に没頭した高校生活送る男性が、医大に合格(入学)して親元を離れて開放感→看護師を目指す女性と出会って、恋愛→そのままゴールイン」というものである。
「医学生に早めにツバをつけられるキャンパス」としては、「医学部と看護学部が隣接」「片田舎で下宿生が多い」をお勧めしたい。関東圏だと、筑波大学・山梨大学・群馬大学などが該当する。一方、慶應大学など医学部と看護学部が全く別キャンパスの大学は、こういう目的にはあわない。出願にあたって、キャンパスの位置や周囲環境をチェックしておきたい。
余談だが、「医師妻を目指すなら薬学部」を進める者も少なくないが、医薬分業の進んだ現在では「医師と薬剤師の職場恋愛」は成立しにくい。医師妻狙いとしての薬科大進学は、筆者は全くお勧めしない。
▼これからの「勝ち組」カップルとは
経済学用語に「エンプロイアビリティ(Employability)」という単語がある。直訳すれば「雇用されやすさ」であり、「ある職場を解雇されても、すぐに次が見つかる能力」と説明される。そして看護師は、偏差値50程度から目指すことが可能な、エンプロイアビリティ最強の資格だと思う。
昭和末期の「勝ち組」と言えば、「夫:年収1200万円のエリートサラリーマン、妻:専業主婦」が典型例だった。しかし、日本航空、東京電力、東芝など、どんな大企業であっても、何が起きるかわからない。NHKや電通といったマスコミも高年収だが、過労死・過労自殺が報じられており、労働環境がいいとはいえない。
今後の日本では、「転勤+長時間労働+滅私奉公がセットの年収1200万円夫の片働き」では長く働き続けることが難しい。それよりも、「夫:年収600万円の中堅IT(在宅・フレックス勤務可能)、妻:年収400万円の看護師」のようなカップルのほうが、ストレスが少なく人生の満足度が高い「勝ち組」になってゆくのではないか。筆者はそう考えている。