※本稿は、『プルデンシャル流 心を磨く営業』(プレジデント社)の第6章「戦略」の一部を再編集したものです。
自分の強み=ストレングス・ポイントを発見せよ!
プルデンシャル生命富山支社の尾山幸祐は、生命保険業界のトップ営業の証しであるMDRT(Million Dollar Round Table、生命保険と金融サービスの卓越した専門家による国際的な組織)の「Top of the Table」(MDRTの資格基準の6倍を達成した者が認定される)の認定基準を受けている。
富山という地方マーケットを拠点としながら高い業績を上げている尾山は、社内研修に招かれることも多い。その際、尾山は、会社や自分の強みを書き出すことで、営業パーソンとしての力を高めることを勧めている。
「営業の仕事はプラス思考を保つことが大切ですが、それが難しいときもあるでしょう。
プラス思考を保つには、楽天的であるよう努めること、そして自信を持つことです。『楽天的になる』ためのコツは人それぞれだと思いますが、『自信を持つ』ことについては、少しならアドバイスできます」
尾山が勧めるのは、次の三つである。
(1)会社、商品、自分の強みをできるだけ多く書き出す(「ストレングス・ポイント」の発見)。
(2)お客さまが抱える悩みや問題点をすべて書き出す。
(3)お客さまの悩みや問題点に対し、ストレングス・ポイントによる解決策をすべて書き出す。
「ストレングス・ポイントの発見は宝探しのようなものです。たくさんの武器が私たちの目の前にあるのに、それに気付いてないんです。武器がある場所を知り、使い方をマスターすれば、自信が湧いてプラス思考になり、ワクワクした気持ちで仕事ができるようになります」
尾山は、ストレングス・ポイントを100項目挙げるよう後輩たちに宿題を出すことがある。ある後輩が「30項目しか挙げられませんでした」と報告した際、「100項目挙げようと本当に努力した? 会社の色々なパンフレットは見た? 商品概要書や、会社の決算資料や、ホームページは見てみた? わからなければ誰かに聞いてみた? 絶対あるんだから、挙げられないのは途中であきらめたからではないか? あきらめることはクセになる。あきらめることに慣れることは、営業パーソンにとって致命傷になるよ」と、力説したそうだ。