人の名前と顔の一致も3Dが基本

もしかすると、もうみなさんの頭に焼きついているかもしれない。

頑張って覚えようとしていないのに、勝手にイメージが浮かんだら、最初の6つの言葉は完璧。もしかしたら五大老も覚えてしまったかもしれない。つまり、これが記憶法の基本形のひとつというわけだ。

例えば人の名前を覚えるのはビジネスではとても有効だが、「分かってはいてもなかなか覚えられない……」という人も多いだろう。鉄鋼王のアンドリュー・カーネギーは人の名前を覚えてビジネスに生かす達人だった。その人を前にしているうちになるべく話しかけ、名前を呼ぶようにしたそうだ。3Dの臨場感の中で音を連呼し、人の名前と名刺を脳に覚えさせる。そして、終わってから改めてメモをとる。こうすることでたくさんの人の名前を覚えたという。

人間は、数字や文字のランダムな羅列を覚えるのは苦手でも、映像や空間的な記憶には優れている。“脳を楽しませる”ことを意識するだけで、ずいぶんと記憶をしやすく、思い出しやすくなるのでぜひ試してみてほしい。「3Dと楽しいこと」につなげれば、どんなことも記憶に残りやすくなるものなのだ。

【参考資料】
Idriz Zogaj , How to become a memory master, TEDxGoteborg
Joshuua Foer, Feats of memory any one can do, TED
デール・カーネギー著,山口博訳、人を動かす、創元社 1999年

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