目の前にある食べ物や飲み物は、はたして体にいいのか、悪いのか。ボストン在住の医師・大西睦子先生がハーバード大学での研究や欧米の最新論文などの根拠に基づき“食の神話”を大検証します。今回は「おやつ」。ポテトチップスやチョコレートとは、どのように付き合うのがいいのでしょうか――。

もし、おやつを食べるなら「ポテチ」か「チョコ」か?

ジャガイモは、炭水化物が豊富なので高エネルギーな主食として位置づけることが可能なうえ、ビタミンCなどのビタミン類やカリウム、マグネシウム、鉄などのミネラルに加え、皮には食物繊維が豊富に含まれています。

油で揚げたり焼いたりして、塩で味付けすると、これがまた抜群においしい! ポテトチップスやフライドポテトの人気が高いのも納得です。

でも、高温(120℃以上)で加熱することにより大量のアクリルアミドが生成されることも知られています。

これは、国際がん研究機関(IARC)によって「人に対しおそらく発がん性がある物質」に分類されています。カナダでは、体内に取り込まれるアクリルアミドの70%近くがポテトチップスとフライドポテト由来と見積もる報告もあります。

残念ながら、ポテトチップスやフライドポテトは控えめにして、ジャガイモを楽しみたいなら、肉じゃが、マッシュポテト、皮付き粉ふきいもなどをお薦めします。