目の前にある食べ物や飲み物は、はたして体にいいのか、悪いのか。ボストン在住の医師・大西睦子先生がハーバード大学での研究や欧米の最新論文などの根拠に基づき“食の神話”を大検証します。

「調理法」が違うだけで老化に差が出るのか?

加熱調理は食中毒防止や、食品の栄養素を消化しやすくするのに有効です。短所は、栄養素が失われたり、望ましくない化合物が形成されること。その化合物の1つが「終末糖化産物(AGEs)」です。

AGEsは、老化の原因になります。具体的には、酸化ストレスや炎症を増加させ、がんのリスクとなること、糖尿病や心血管疾患などの慢性疾患のリスクとなることが報告されています。また、アルツハイマー病の重要な危険因子でもあるのです。

(構成=小澤啓司)
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