私はいつも「ここぞ!」という勝負のときには願掛けをします。定めた目標を達成するまで、自分を御して負荷をかけ、目標達成のエネルギーにするのです。この方法は、達成した暁に喜びを倍加させる役割も果たします。

過去には“臥薪嘗胆ヘア”と称する願掛けもしました。当時所属していた自民党が野党に転落した時期に、「欲しがりません、勝つまでは」ならぬ、「切りません、勝つまでは」と、政権奪還までは髪を切らないことを誓ったのです。

本当は国技館で行いたかった!? 願掛けヘア断髪式
2012年12月19日、東京・池袋のホテルで開いた断髪式は相撲流で、複数人が順にはさみを入れていくというもの。仕上げは担当美容師によって行われた。当時、スポーツ紙では 「中途半端な髪の長さのときは、自民党関係者からスフィンクスみたいと恐れられていた」と、報じられた。(日刊スポーツ/AFLO=写真)

もともと私は長い髪が似合いません。髪を結う時間や手間も面倒くさい。それが3年3カ月の野党暮らしで(実際に切らなかったのは2年弱ですが)、どんどん伸びてくるわけです。鬱陶しいし、周囲からは「似合わない」といわれるし散々でした。でも、毎日歯を磨きながら、その似合わないロングヘアを鏡越しに見つめ、「絶対に与党に返り咲いてやる」と念じるのです。

自民党は2012年に政権与党に復帰。私は伸びきった髪をようやく切ることができました。地元のホテルで行った「断髪式」には、驚くほど多くのメディアも来ました。このような私の振る舞いをバカバカしいと考えた人もおられるでしょう。でも、いいのです。これは古くは学生時代にまで遡る私の「私的儀式」なのですから。