男性完敗! TOEIC平均スコア 女性が男性の1.3倍

多くの企業が社員の英語力を測る基準として、TOEICのスコアを参照しているのは周知の事実。では、その獲得スコアに大きな男女差があるのはご存知だろうか。

ソースネクストが今春に発表した調査結果によると、男女の獲得スコアの平均点は、男性526点に対し、女性は668点(注1)。男性より女性の方が1.3倍(142点)も高かったそうだ。

しかも語学学習にかけている1カ月あたりの費用の平均を見てみると、女性が2810円に対し、男性はその1.4倍の3903円。つまり、女性の方が費用をかけずに、男性よりも高いスコアを記録している。

限られたサンプルの調査とはいえ、この差は大きい。果たして、本当に女性の方がTOEICに向いているのだろうか。もしも、男女のスコア獲得能力に差があるとして、それはなぜなのだろうか。語学専門出版社の勤務歴10年以上の筆者が、周囲の英語の達人に意見を聞いてみた。

TOEICでハイスコアを獲得できるタイプの人とは?

一般的に女性の方が語学に堪能なイメージがあるが、それは英語学習の現場の肌感覚としても同様のようだ。英語教育でトップクラスの高校に勤務していた知人によると、入試における女子の英語教科の得点平均は、常に男子よりも圧倒的に高く、入学者も女子が多かったそうだ。そういわれてみれば、大学においても語学の専門学部は女子学生ばかりだ。

とはいえ、学生時代における専門分野の選択は、将来の進路と大きく関係している。女性に人気がある仕事に語学が必要なケースが多いなどの、社会的背景もありそうだ。しかし一方で、TOEICにおいては総受験者の男女比は男性の方が一貫して多い(注2)。つまり、男性の方がTOEICのスコア獲得のニーズが高いにもかかわらず、実際のスコア平均では女性の方が高得点なのだ。

考えていくうちに、もしかしたらTOEICが必要とするスコア獲得のノウハウに、謎を解く鍵があるのかもしれないという仮説が生まれた。TOEICは純粋に英語力を測るために開発されたテストだが、実は中級の枠を超えるためには身に付けるべき戦術が存在する。すんなりと中級以上のスコアを獲得できる人は、TOEIC攻略のノウハウを意識せずとも実践できる性格を備えているのではないだろうか? さらには、そういった性格を有する女性の方が、男性よりも多いのでは?