また、北海道の地で試行錯誤しながら国際化を進めているのが函館新都市病院だ。04年にロシアとの貿易を専門に行っている商社・ピー・ジェイ・エルの山田紀子代表取締役からサハリン州の首都ユジノサハリンスクに住む患者を紹介されたことをきっかけに、ロシア人患者の治療を始めた。いまではサハリン州立病院、ユジノサハリンスク市立病院など極東ロシアにある5つの病院と提携している。

「当初はさまざまな問題が起きた。日本に来るビザを取得するための書類は全部こちらで作成し、現地に送って申請することにしている。しかし、郵便事情が悪く、途中で行方不明になってしまうことが何度もあった。そこで、ユジノサハリンスクにビジネスなどで渡航する人に託し、直接手渡してもらうようにするなどの工夫をしている」