目上の人を褒めたい! どう表現する?
対話の相手を褒めたり認めたりすることは、コミュニケーションをとるうえで欠かせない要素のひとつです。
では、目上の人を褒めて差し上げたいと思ったときには、どうすればよいのでしょうか?
ある商談シーンを再現してみましょう。
初めて訪問するお取引先。相手は、気難しいと噂されているオーナー社長だ。
通された応接室には、社長が撮影した風景写真が飾られていた。美しい景色が色彩豊かに表現された、鮮やかな作品だ。写真に添えられているプレートを見ると、写真展に入選した旨が記されていた。
よし、商談前のアイスブレイクに、この写真の話をしよう。
そう思った僕は、挨拶を交わしたのち、興奮冷めやらぬといった調子で言った。
「社長、この作品、なかなかのものですね。本当にお上手でたいしたものでございます!」
僕の言葉を聞いた社長は顔をこわばらせると、スッと身を引き、ソファーに身体を預けた。その後も不機嫌そうな表情のまま、商談は早々に終わってしまった。