夜になれば人は電灯をつけるが、ホタルなど自分で光る生物もある。あるとき一群の生物が発光する能力を手に入れ、光るものと光らないものとの間で、食うか食われるかの「進化レース」が始まった。

本書は発光を専門とする生物学者が、進化の道筋を巻き戻しながら光る生物の戦略を繙いてゆく。そもそも発光するのは他者を威嚇し自分が食べられないようにするためだ。

海には発光生物があふれているが、光ればすぐに見つかって食べられそうに思う。ところが逆で、海中で光るお陰で自分の下方にいる捕食者から見えないのだ。もし光らなければ、上から差し込む太陽の光で自身の影が映り、エサであることを示すことになる。

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