数字に強い専門職のエース社員が今回、特別に社外秘の資料公開してくれた。ほかでは絶対に見られない保存版だ。

誰にでもわかるチャートを目指す

ローソンでは毎週約100種類の商品が新たにお目見えし、その中の数%しか定番として残らないという。そのすべてではないが、主力となる商品の開発に当たり、顧客の心をとらえる商品となるようにデータで裏付けするのが、小林敏郎氏をはじめとする営業戦略部の分析担当者だ。

営業戦略本部 営業戦略部 マネジャー 小林敏郎氏●営業戦略部では約15人が商品市場の調査や分析を担当。主力商品の新規開発やリニューアルのとき、方向性やコンセプトの裏付けとなる資料をつくる。

取り扱うデータは、傘下の各店から上がってくる顧客の購買行動を把握できる共通ポイント「Ponta」のデータだけではない。外部の調査会社のデータも組み合わせる。

「弊社で売れているものが他社で売れていない、あるいはその逆もあります。外食や中食の市場全体を見たうえで、弊社のポジションを判断しなければ正しい分析になりません」

分析結果はわかりやすいチャートに変換することを心掛けている。最終的にはそれをパワーポイントに張り付けて説明資料を作成する。その工程でさまざまなエクセルのテクニックを活用するわけだ。

基本となる数字が羅列するデータを見るときによくつかうのが、データを簡単に表やグラフにすることができるクイック分析。

「クイック分析だと比率の高い数値がグリーンに、比率の低い数値が赤く変わります。一目でどこの比率が高いかがわかります」

数字だらけのエクセル表でデータの特徴を素早くつかむのには打ってつけの機能だ。

また、ずらっと並んだデータを属性別に分析したいときは集計に便利なピボットテーブルをつかう。たとえば顧客ごとに「性別・年代・商品名・金額」というデータがあったら、ピボットテーブルで男女別の売り上げや、年代別、商品別の売り上げといった具合に分析することが可能だ。