給料を仮想通貨でもらう日は来るか
今回の改正で仮想通貨は物ではなく「財産的価値」と位置づけられるが、「通貨」として認められたわけではない。仮想通貨がお金でないなら、給料をビットコインでもらうこともできないのだろうか。
「賃金には『通貨払いの原則』があるので、基本的にできません。ただし、労働組合と労働協約を結べば、例外的に現物支給することは可能です。もしビットコインで給料を支給したければ、現物支給と同じロジックで進めることになるでしょう」
もっとも、現段階では時期尚早という見解だ。
「いまも給料をドルで払おうとすれば払えますが、特殊な例を除き、ドルでもらっている人はいない。仮想通貨も同じ。法的に可能でも、まだ現実味に乏しい。仮想通貨が決済手段として定着したら、いずれそういう日が来るのかもしれませんね」
(図版作成=大橋昭一)