一流家計簿が実践している、各費目の節約ポイントは、次のようになる。

(1)小遣い――お互いの小遣いを「見える化」して、使い方を話し合っている。たとえば、生活に必要な出費は共用の費目に振り分け、小遣いの総額を減らしている。

(2)自動車関連――保険料やガソリン代を、ムダに使っていない。また、交通の便がいい場所に住んでいれば、そもそも持つ必要がないので、クルマを手放している。

(3)生命保険料――月々いくらの保険料を支払っているかを正確に把握している。かつてはムダに高額な保険に入っていても、見直して、安いプランに掛け替えている。

(4)被服・美容費――家計に余裕があればあるだけ散財しやすい費目なので、ムダな出費をしない。

(5)教育費――親の自己満足でしかない出費はしない。少しでもいい教育を、というのも親心だが、それが自分たちの老後資金を減らすことにもつながりかねない。

(6)食費・水道光熱費――買う店・買い方を替えれば、食費は大きく削減できる。たとえば、ネットスーパーを利用すると、ついで買いで支出が膨らみがちになるので、なるべく実店舗で買うようにしている。またLED電球など、省エネ製品に替えるだけで光熱費の節約になる。

(7)通信費――今や、格安スマホには豊富なメニューが用意されている。現在の契約内容と比較して問題なければ、格安スマホに乗り換えている。

(8)交際費――単なる「お付き合い」や見栄で、過大な支出になりがち。一流家計簿は、人間関係を整理して、自分にとって本当に価値ある交際だけに絞っている。

ところで、現金以外に大きな資産となるのが不動産だ。もちろん、賃貸にもメリットはある。だが、賃貸だと定年後にも住居費が発生することも考えると、若いときに不動産を購入しておくことをお勧めしたい。ただし、あまりこだわりの注文住宅にすると、上モノの資産価値が下がりやすい。