40歳近くも年の離れている者同士が集まり働く会社組織。当然、いつの時代でも世代間の軋轢は起きる。そこで、世代間の価値観のズレを解消すべく、各々の世代のメンタリティーと扱い方を探ってみた。
「バブル世代」目安の年齢:50歳(1965年生まれ)
[世代概要]
1965~69年生まれ。おおむね労働市場が空前の売り手市場だった88年から92年に新入社した世代を呼ぶ。「雇用均等法第一世代」。おニャン子クラブ、宇宙戦艦ヤマトのコア世代。
[参考データ]
1965年出生数:1,823,697人
1988年大学卒業人数:382,828人
日経平均(1988年12月終値):30,159円
1988年新入社員のタイプ名:「テレフォンカード型」=一定方向に入れないと作動しないし、仕事が終わるとうるさい。
※新入社員のタイプは日本生産性本部の発表による
大学を卒業して入社した時期がバブル期に当たる世代。高校時代はツッパリ全盛期、中学時代に校内暴力が流行し、尾崎豊(65年生まれ)が歌ったような十代をリアル体験していた。
「バブルのころは求人環境が今とは全然違います。企業の求人意欲はきわめて旺盛で、それに対してこの世代は団塊ジュニアほど人口は多くないので、大卒の56%が一部上場企業に入社したと言われ、企業に『入ってやった』ぐらいの気持ちです。会社に入ればまず下積みからというのが普通ですが、この世代は基幹ポストというか新規開発事業などの華やかなセクションに配属してあげるよという条件で入った人も多く、入社したときは鼻高々な感じでした」
実体のないバブル経済でカネが回っていた時代、モノづくりよりも見かけが目新しい商品やサービスの開発に力が注がれた。
「本質的な新しさだったのかというと疑問はありますが、いろんな企業が新規事業に手を出していた時代にあって、今までにない新しいことを求められ、入社したばかりでも自分のやりたいことをやっていこうとか、自分の個性を活かしたいと言い出した最初の世代です」