激変! ビアガーデンの「賞味期限」

ちょうど今の季節、4月、5月頃からビールに関するイベントが全国各地で増えていきます。飲食店やイベントホールなど屋内で開催されるケースもありますが、野外で行われるものも少なくありません。音楽の世界では青空の下で様々なアーティストのライブを楽しむ「フェス」がすっかり一般化していますが、それに引っ張られるかのように、この数年は「ビアフェス」も人気を集めています。

そんな「ビールを屋外で楽しむ場所」と言えば、ビアガーデンが代表格でしょう。以前はビアガーデンとは夏の風物詩そのものでした。営業している期間は7月から8月にかけてで、9月に入って秋の気配が漂いはじめると、少なくともお客の心の中では「もうビアガーデンという気分じゃないよな」と思っていたものです。

ところがこの数年、状況は大きく変わってきています。都市部では「おしゃれ系ビアガーデン」とでも呼べる、居心地の良いテラス席と、トレンドを取り入れた料理が自慢のビール業態が急速に増えました(かつてよく見かけた、寂れたビルの屋上で枝豆や唐揚げをつまむ光景は過去のものとなりつつあります)。

そして、おしゃれ系ビアガーデンの多くは、春先から秋口まで長期にわたって営業をしているのです。以前はたった2カ月しか営業していなかったのに、今では実に1年の半分近くがビアガーデンにとってのターゲットになったのです。試しにネットニュースで「ビアガーデン」を検索してみてください。「早くも」「先取り」のようなフレーズとともに、すでに開業しているビアガーデンの情報がたくさん出てくるはずです。