ただ、私は月に25本ぐらいの連載をかかえていますから、必要に迫られて情報収集をしている部分が大きいと思います。一般的なビジネスマンに、新聞を3紙購読することが必ずしも必要だとは思いません。

情報収集をする際は、あまり網羅的にしないことです。インプットとアウトプットのバランスが必要です。一般の方でも、ブログを書いたり、電子書籍を書いたり、ツイッターで、その分野の専門家と議論してもいいと思います。アウトプットをするために、何が自分に必要な情報なのか、目的を意識して情報を収集・分析すると整理しやすくなります。

1日に大量のメールが届き、そこから重要なメールとそうでないメールを区分するのに時間を費やしている読者もいるでしょう。パソコンやスマートフォンには、メールが届くたびに知らせる機能もありますが、これが時間を細切れにする1つの原因になっていると思います。

私の場合は、メールは原則、見たらすぐに返信するようにして、同じメールを見返さないようにしています。見たらすぐ返事をするためには、メールが入ってくる都度、見てはいけません。朝昼晩のなかのこの時間は、30分メールに充てる、というように、ある程度決めています。

情報・山崎式学習法
●アウトプットの目的を意識して、自分にとって必要な情報を収集・分析する

【1】新聞は、日経、読売、朝日を20分程度でざっと読み比べる
【2】ニュースは、NHKのニュースサイトへ。2、3分で把握できる
【3】流行は、ツイッター。タイムラインにあがっている頻出用語をチェック
【4】新しいことを学ぶには、書籍。複数冊の入門書を読む。大学の学部や大学院レベルの教科書やテキストを購入し、参照文献でキーパーソンを探す。
経済評論家 山崎 元
1958年生まれ。東京大学経済学部卒業後、三菱商事入社。野村投信、住友生命など、12回の転職を経て、マイベンチマーク設立。代表取締役に就任。楽天証券経済研究所客員研究員も兼務。『ヤバい日本経済』をはじめとする多数の著書のほか、「現代ビジネス」などの連載も多数。
(上島寿子=構成 早川智哉=撮影 PIXTA=写真)
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