戦後70年目の夏を迎え、太平洋戦争についての関心が例年以上に高まっている。かつての交戦国・日本とアメリカでは「あの戦争」をどのように語り継いでいるのか? 両国の高校歴史教科書を手がかりに検証してみたい。

多くの人が学問としての「歴史」に初めて出合うのは、どこの国においても学校の教科書だろう。歴史についての「常識」は、教科書によって形づくられていると言ってもいい。

しかし、学校教育における自国の「歴史」はナショナル・アイデンティティ(国民意識)形成にかかわっており、各国の歴史教科書はそれぞれの「歴史観」に沿って記述されている。グローバルなビジネスや社交の場で役立つ「教養」は、この点を自覚しない限り身につかないだろう。