日本人は“劣化”しているのではないか。ここ数年、そんな気がしている。当社の若い社員にもそれを感じる。みなそれなりに頭がよく、要領もいいし、礼儀正しく素直だ。だが、どうもおとなしくて覇気が足りない。これでは競争になかなか勝てないだろう。

ビジネスというのは、言葉を換えれば、世界中のライバルと市場を取りあう「戦い」だ。だから、絶対に勝ってやる、負けてたまるかという気迫や闘志が不可欠だ。ノウハウだけでは戦いには勝てない。戦いこそが社会の基本原理であるなどといえば、日本では眉をひそめられがちだが、こんなことは海外では常識だ。

富士フイルムHD会長 古森重隆氏

先日、北京大学で講演を行った際も、あらためてそれを感じた。みなひと言も聞き洩らすまいと目がギラギラしているし、講演後も次々と質問をぶつけてくる。競争に勝つためにみな必死なのだ。