世界の論調に影響力を持つ学者たちが、こういう公平な見方をしてくれるようになったことが本当にありがたい。これも安倍総理の演説が米国を動かしたからだろう。
安倍首相の帰国後、あれだけ慰安婦問題の解決と言っていた、韓国のパク・クネ大統領も、歴史問題と日韓関係は別、というように軟化しているから、安倍訪米の効果は絶大だったのではないか。
米国共和党に近い自民党清和会
今回の訪米で、オバマ大統領は就任以来はじめてと言っていいほど、親日的な姿勢を見せた。訪日時でさえ、ビジネスライクな言動を繰り返した大統領が、ここまで安倍政権に肩入れしたことは大きな収穫だった。中国の画策するアジアインフラ投資銀行に脅威を感じたのかもしれない。同盟国・日本とは経済・安全保障両面で歩調を合わせることでアメリカの国益も増大することが、就任6年目にしてやっと理解できたのだろう。(安倍総理の出身母体である)自民党清和会は、伝統的に米国共和党と交流が深い。これまでの冷めた関係もそういったことが背景にあるのかもしれない。しかし、この訪米を機に米国民主党とのパイプがつくれた。そうなれば、オバマ大統領の民主党と議会の過半数を握る共和党の両党が日本との連携を深めようとするだろう。いろいろと実りの多い訪米だったが、ただひとつ残念なのは、あまりの過密スケジュールでお土産を買う時間が取れなかったことだ。