「イオンモールおじさん」に賛否のワケ

「地方の田舎のイオンモールでよく見かけるこういう格好の人、本当に嫌い」

ネット上で賛否両論が噴出している件、ご存じでしょうか。ベーシックな水色シャツにベージュのチノパン、それに茶系のボディーバッグを斜め掛けした生成AI画像が、SNSで独り歩きしているのです。

ボディバッグを体の正面に斜めがけした男性
無難カジュアル代表格として、2010年代前半に支 持されたボディーバッグ。画像は編集部がAIで生成。

この問題の本質は「ダサい・ダサくない」といった表面的なものではありません。善かれと思って身につけたアイテムが、じつは「よく思われていない」という可能性を示唆しています。

その答えを導くカギは、「パブリックイメージ(誰もが想起する共通イメージ)」にあります。

最初にお伝えすべきは、「すべてのボディーバッグがNGというわけではない」こと。縦型デザインにくわえ、「色・生地感の切り替え」というディテール(細部のデザイン)があしらわれたボディーバッグが揶揄されています。

この手の縦型ボディーバッグは、ファッション感度が高いアパレル界隈とは別に、無難カジュアル代表格として、2010年代前半に幅広く支持されていました。この世代が、そのまま40代を迎え、「アップデートしていない大人の象徴バッグ」として認知されているのです。

つまり賛否両論の対象として、「何となくわかる」と揶揄されてしまった理由は、バッグそのものではなく、このバッグがもつ「イメージの問題」だと考えられます。

そんなボディーバッグより問題がある「一発アウトのNGアイテム」とは、どのようなものか。具体的に3つの事例を紹介します。

①ポケットが膨れる「手ぶら」状態

たしかに「荷物が少ないから手ぶら」という合理性は頷けるのですが、この状態を、社会的記号として捉えたとき、あまりに理不尽なレッテルを貼られてしまうリスクを理解しておきたいところ。しかも少年時代は、誰もが手ぶらで遊びにいっていたことから、「いい大人なのに、なぜカバンを持たないのだろう(まるで子どもみたい)」という違和感をもたれるリスクがあります。

②ノベルティーの「布トート」バッグ

どこかでもらったロゴ入りの布トートバッグや、買い出し用のエコバッグは、メインバッグではありません。もちろん半径1キロ程度、いわゆるワンマイル・バッグとしては優秀ですが、よそ行きとしてはNGです。

(文=森井良行(スタイリスト、服のコンサルタント協会代表理事))

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