「これまでに成立したプロジェクトは720件で、約3万7000人の方々から4億5000万円ほどの支援をいただきました。国内の購入型でのシェアはトップです」と米良さんが語るレディーフォーで、最近ユニークなプロジェクトが同プラットフォーム上で過去最高の目標金額となる1000万円を突破した。それは、静岡・御殿場にある自動車ディーラーのカマドの小林雅彦社長が、NPO法人「防衛技術博物館を創る会」の代表理事として進めている「くろがね四起」の再生プロジェクトだ。
「1936年から日本で生産が始まった世界初の量産四輪駆動乗用車で、幻といわれていた初期型をフルレストアする計画です。外装は錆ついていますが、エンジン回りはしっかりしていて、レストアで走行は可能です。目標金額の1000万円は背伸びしすぎとの声もありましたが、空振りか場外ホームランかで構わないと決心しました。もし空振りだったら、自腹を切る覚悟でした」
そう語る小林社長の目下の嬉しい悩みは、2月28日の募集開始から1カ月ちょっとの4月5日未明に目標金額に到達し、計画していた以上の額の資金が調達できる見通しとなったため、集まった資金の使途の計画をどう見直すかだそうだ。
(宇佐見利明、南雲一男、加々美義人=撮影)