コンピューターが24時間温度監視
「豆は発芽する際に“発芽熱”という、最高で60度にも及ぶ熱を発するので、放っておくともやしが腐ってしまう。そこで、そうならないように、コンピューターによって24時間管理をしていて、熱が上がりすぎると自動的に水をあげて冷却するようにしています。もちろん、栽培担当者がもやしの状態を実際に目視で確認をして、微調整なども行なっていますが、このシステムのおかげでかなり効率的に栽培ができています」(前出・製造担当者)
こうして「育成タンク」内で栽培されたもやしは、最終的な容量は1トンにも及ぶ。ひとつの「室」に「育成タンク」は16基入るので、一度に16トンのもやしが生産できる計算だ。ちなみに、小美玉工場の室は36もある。
しかし、もやしがコンピューター制御で次々と収穫されても、それをカットして洗浄して包装するという工程をモタモタしていたら意味がない。そこで重要になってくるのが、先ほど紹介した「ファクトリー・オートメーション」だ。
殻や根は地元ブランド牛の餌に
まず、育成室から、もやしがビッチリと生い茂った「育成コンテナ」が運び出される。次にそれを巨大機器が持ち上げて一気にひっくり返す。1トンのもやしが雪崩のように迫ってくる光景は圧巻だ。
こうしてベルトコンベアで流されていく大量のもやしは全自動で、洗浄、乾燥、袋詰めにされていくわけだが、その途中のプロセスには興味深い機器がいくつもある。
例えば、凄まじい振動でもやしを“ふるい”にかけているような機器があり、それは種子の殻や根を自動に除去するものだという。ちなみに、殻や根は廃棄せず、地元のブランド牛である「常陸牛」の餌として再利用しているという。
また、思わず目を奪われたのが、もやしが次々と宙に飛ばされて、ベルトコンベアのないところをジャンプで通過させている機器だ。動物番組で、無数のサクラマスが産卵のために川を溯上して、滝をジャンプで登っていくシーンを見たことがあるが、それを彷彿とするような光景だった。
「これは検品の機械ですね。品質的には問題はないのですが、ちょっと色が変わってしまったものや、発芽不良なども稀にあるので、宙を飛ばして上下のカメラで確認して、そのようなもやしは空気を当てて下に落としている。ちなみこれも常陸牛の餌になります」(前出・製造担当者)


