子どもが生まれると、夫婦の家事はどう変わるのか。会社員の波多野裕太さんは「2025年に娘が生まれたのを機に、家事のやり方を一から組み直した。この時ヒントにしたのは、トヨタ生産方式の『7つのムダ』だった」という――。

※本稿は、波多野裕太『夫婦で描く「わが家の育児論」』(セルバ出版)の一部を再編集したものです。

大人の手の指を握る赤ちゃんの手
写真=iStock.com/miya227
※写真はイメージです

育児はサボりも後回しも厳禁

わが家では育児前、家事の7割は私が担っていました。

しかし育児が始まると、1日に発生する業務量は 家事<育児 と、一気に逆転します。

家事は最悪「汚い」「回っていない」で済みますが、育児はそうはいきません。ミルクをあげなければ赤ちゃんは生きていくことができません。ちょっと落ち着いたらね、と後回しにできないのです。この緊急度の高さから、特に生後半年の子育ては、家庭のすべての優先順位を一時的に書き換えます。

つまり、夫婦それぞれの役割分担や可処分時間に応じて、家事を再構築する必要が生まれるのです。

ここでは、家事をどう再構築するかを考えるうえで、日本が誇るトヨタ自動車発の「トヨタ生産方式」という考え方をヒントにしています。

世界が真似をする「トヨタ式」

トヨタ生産方式とは、トヨタで生まれた、日本発の“ムダをなくして仕事を楽にする知恵”です。元々は自動車工場で、

○ 不要な作業を減らす
○ 流れを整える
○ 仕事を軽くする

という目的で生まれた考え方ですが、今では、医療・サービス・IT・スタートアップなど、工場とは関係のない現場でも使われている「働き方の改善メソッド」として世界的に広く活用されています。

要するに、「限られた時間とエネルギーを、価値の高いところに集中させる方法」と理解してもらえば十分です。

製造業やプロセス改善に関わっている方には耳馴染みのよい内容かもしれませんが、家庭でもめちゃくちゃ使えます。

トヨタ生産方式の考えを家事に適用するとどうなるか? ここでは、トヨタ生産方式のポイントを、家庭向けに噛み砕いてまとめます。