子どもの治療は生活習慣の見直しから
子どもの夜尿症は、ただ様子をみていても、いずれよくなることが多いもの。でも、日本の研究によると、医師による生活指導や薬による治療を行ったほうが、何もしない場合よりも夜尿症が改善しやすかったと報告されています(※2)。
毎日のように夜尿がある場合、まずは生活習慣の見直しをします。生活習慣の見直しとは、①規則正しい生活を心がける、②日中に十分に水分を摂って、夕食から寝るまでの水分量を制限する、③塩辛い食物をなるべく避ける、④便秘をしないようにする(便秘がある場合は治療する)、⑤寝る前に必ずトイレに行く、⑥寝ているときに冷えないようにする、⑦夜中に無理にトイレに起こさない、といったことです。
④の便秘については、日中に水分をたくさんとったり、食物繊維をたくさん食べたりしてもよくならない場合は、いい治療薬があるので小児科で相談してください。
※2 赤司俊二「長期治療解析例による初診時臨床所見スコアー化の試みと治療予後の推計」夜尿症研究14巻 P29-33(2009.06)
大人の夜尿症の原因はどういうものか
では、大人の夜尿症はどんなことが原因でしょうか。子どもの場合と同じように尿意があっても目が覚めない、何らかの理由で膀胱に尿を十分に貯められない、夜間に作られる尿が多いことが原因という場合もあります。
ただし、子どもと違って、特に大人になってから突然始まった場合は、何らかの病気が隠れている可能性もあるため、泌尿器科で相談しましょう。「前立腺肥大症」「過活動膀胱」「神経の病気」「糖尿病」「睡眠時無呼吸症候群」などが関係していることがあります。原因となる病気が見つかれば、その治療を開始します。一方、飲酒や睡眠薬などの影響で目が覚めにくくなっているケースもあるでしょう。
夜尿症の背景に病気が見つからない場合、生活習慣の改善をします。夕食から眠るまでの水分制限に加え、アルコールやカフェインの摂取量を見直したり、規則正しい生活をしたりといったことです。それでも治らない場合は、日本夜尿症・尿失禁学会のウェブサイトで医療機関を探して受診するのもいいと思います。事前に、成人の夜尿症について相談できるかどうか電話で確認すると安心です。

