現役世代の首を絞め続ける社会保険料
私(治郎)は、10年以上前から、講演やネットメディアのコラムで、「消費税の増税には大反対する国民が、それ以上に負担が増えている社会保険料の引き上げには無関心だ。これが現役世代の首を絞める最大の要因になっている」と、この社会保障制度の歪みを一貫して指摘してきました。
賃上げが続いているにもかかわらず生活改善の実感が乏しい背景には、長年にわたるこうした制度変更の積み重ねがあるのです。
統計上、賃金は上昇しています。しかし、多くの人が生活の改善を実感できません。この乖離は、一時的な景気循環によるものではありません。日本経済は、制度変更の積み重ねの中で、賃金が増えても生活の豊かさにつながりにくい構造を作り上げてきました。
持続的な成長が実現していれば、負担が増えても、それを上回る形で所得が増えます。しかし、日本の潜在的な成長力は0%台に低迷したままです。
一人当たりの可処分所得は増えないのではありません。増やせないのです。
問題は家計側だけにあるわけではありません。企業の側にも、賃上げの原資を十分に作れない事情があります。物価が上がれば家計は苦しくなる。だから消費者は値上げを嫌う。けれども、企業が値上げできなければ、人件費を増やす余力も生まれません。
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