首都圏の駅で、街や駅にゆかりのある発車メロディー(ご当地駅メロ)が姿を消しつつある。ホームを彩ってきた音は、どこへ向かうのか。
「日本一かっこいい」駅メロ
「寂しいですよね。日本一かっこいいメロディーでしたから」
JR横浜線の淵野辺(ふちのべ)駅(相模原市)。近くに住む男性(54)は、ぽつりとつぶやいた。今年3月14日のダイヤ改正に伴い、ホームに流れていたアニメ「銀河鉄道999」の発車メロディーが廃止されたのだ。
淵野辺駅は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパスの最寄り駅だ。地元では「宇宙に一番近い街」としてPRしており、その象徴的な取り組みとして2014年に採用されたのが、ゴダイゴによる劇場版「銀河鉄道999」の主題歌だった。
以来、10年以上にわたって地元住民や利用客に親しまれ、駅の“顔”となってきた。しかし今、車両のスピーカーから流れるのは、横浜線で共通する「JRE-IKST-017」系統のメロディーだ。
「どの駅も同じになって、つまんないですよね」(男性)
ご当地駅メロが消えたのは、淵野辺駅だけではない。横浜線では、小机(こづくえ)駅(横浜市)と八王子駅(東京都八王子市)の5、6番線でも使用を終了。横浜線と直通運転する根岸線の関内駅(横浜市)では、8両編成の列車で流れなくなった。
小机駅で使われていたのは、プロサッカークラブ「横浜F・マリノス」(J1リーグ)のサポーターズソング「We are F・Marinos」。八王子駅では同市出身の中村雨紅が作詞した「夕焼け小焼け」、関内駅ではプロ野球「横浜DeNAベイスターズ」の球団歌「熱き星たちよ」が流れていた。
いま、JR東の首都圏で、ご当地駅メロが姿を消しつつある。昨年3月には、JR南武線でも廃止となった。

