高市早苗首相の内閣支持率が急落している。昨年10月に高市首相が総理の座をつかんだ当初は、支持率が7割を超える調査結果もあり、圧倒的な人気を背景に今年2月の衆院選で自民党は歴史的大勝を果たした。その後も高市内閣は6割前後の支持率をキープしてきたが、7月に入って支持率が急落。5割を切る調査結果や、不支持率が上回る数値も出てきている。
時事通信が7月16日に公表した世論調査が衝撃を与えた。高市内閣の支持率が49.0%と6月の調査より14.3ポイントも下落し、初めて5割を切ったのだ。
他メディアの調査結果も同様だった。7月19日夜に公表された毎日新聞の世論調査では、内閣支持率は41%で、こちらも初めて5割を下回り、不支持率が44%と初めて支持率を上回った。20日にテレビ朝日が公表した調査結果でも、内閣支持率は49.2%と5割を切った。同時期の朝日新聞の世論調査では内閣支持率は53%で、これも初めて6割を切る結果だった。
支持率急落の原因として、物価高対策の遅れや高市氏の秘書が関与したとされる「中傷動画」問題、国民の関心の薄い「副首都構想」や「国旗損壊罪」を重視していることなどが挙げられているが、自民党四役や閣僚も経験した自民党国会議員A氏は、こう指摘する。
「無理して皇室典範改正を進めたのが、一番響いている」
高市首相は、副首都法案や議員定数削減案など連立与党が重視する法案のなかで、7月17日にいち早く可決させたのが、皇室典範改正だった。
メディアの調査ではこの皇室典範改正への評価は低い。朝日新聞の世論調査では、この改正が国民の理解を得られているかという質問に対し、「得られている」は24%に過ぎず、「得られていない」が60%を占めていた。
皇室典範改正については、衆参で各党が論議を続け、皇族数の減少という懸案事項に対応するため、「女性皇族が結婚後も皇族の身分を保つ」「旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える」という2案が「立法府の総意」として政府に示された。女性・女系天皇について検討を求める野党の声もあり、「男系男子」の皇位継承については先送りされ、「総意」には入れられなかった。だが、政府が国会に提出した改正案には、「旧宮家の男系男子の養子」から男子が生まれた場合は皇位継承権、つまり天皇になる資格を持つという内容が含まれていた。「立法府の総意」はコケにされ、一部の野党は猛反発したが、皇室典範改正は数の力で押し切られた。

