「割高・割安」を見分ける4つのポイント
株式投資で利益を出すには、「安いときに買って高くなってから売る」が原則ですので、なるべく安く買いたいところです。本来の企業価値より高く評価されて株価が高い水準になっていることを割高、反対に低く評価されて株価が高い水準になっていることを割安といいます。
(1)PER(株価収益率)
PERは、株価が1株あたり利益(EPS)の何倍かを表したものです。
1株あたり利益とは、企業が発行した株で集めた資金を元手に、どれほどの儲けが得られたかということを1株あたりで算出したもの。「当期純利益÷発行済み株式数」で計算されます。
PERは、ひとことでいえば「企業の儲けに対して株価が高いか低いか」ですので、PERが高ければ割高、低ければ割安と判断されます。
PERの目安となるラインは15倍程度。15倍を下回っていれば割安水準と判断されます。とはいえ、一時点の数値だけを見て、割高か割安かの判断をするのではなく、過去からの推移を見て判断しましょう。
なお、PERは業種によってもばらつきがあります。また、成長段階の企業が多い東証グロース市場のPERは高めになっていることにも注意が必要です。
(2)PBR(株価純資産倍率)
PBRは、企業が持つ純資産に対して、株価が割高か割安かを確認するための指標です。
純資産とは、企業が保有している資産のうち、返す必要のない資産のこと。PBRは、株価がこの純資産の何倍になっているかを表します。なお、BPSは1株あたり純資産で、「純資産÷発行済み株式数」で計算されます。
PBRもPERと同じく、高ければ割高、低ければ割安とされます。目安となる値は「1倍」です。PBRが1倍を上回っているということは、帳簿上の純資産を超えた付加価値を企業が生み出していると判断されていることを表します。
PBRが1倍を下回っているということは、付加価値を生み出せていない企業、つまりマーケットから評価されていないことを表すのです。この場合、事業を続けるよりも、解散して資産を株主に配ったほうがよい、ということになります。
ただ実際には、PBRが1倍を切っている企業はたくさんあります。そこで2023年3月には、東証がPBR1倍を割っている企業に改善策を開示・実行するように求めました。
少しずつ改善が進んではいますが、「PBR1倍割れ」という理由だけで投資をするのは禁物です。
また、一時点の数値だけを見て、割高か割安かの判断をするのではなく、過去からの推移を見て判断しましょう。
(3)ROE(自己資本利益率)
ROEは、株主が出資したお金(自己資本)を元手に、企業がどれだけの利益を生み出したのかを示す指標です。
ROEの高い企業は、自己資本をうまく使って効率よく稼ぐ力のある企業だということができます。一方でROEが低い場合は、自己資本を上手に使えていないということですから、経営改善が必要と判断される場合もあります。
ROEの目安は8%以上。ただこちらも業種により異なります。同業他社と比較したり、過去から現在までの推移をチェックしたりすることで、効率よく経営している企業かどうかがつかめます。
(4)ROA(総資産利益率)
ROAは、総資産に対して、企業がどれだけの利益を生み出したのかを示す指標です。
ROEと似ていますが、ROAの分母は総資産ですので、自己資本だけでなく返済の必要のある他人資本も含めて計算します。他人資本には、銀行からの借入金、社債、買掛金などがあります。ROEと同様、経営効率の良さを見るのに使われます。
ROAの目安は5%程度。業種によっても変わります。PER、PBR、ROEと合わせてチェックするようにしましょう。
さまざまな指標を見比べて、よりよいと思われる銘柄に中長期的で投資をすれば、着実なリターンが期待できるでしょう。投資行動の参考になれば幸いです。
検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます




