何度やせても、また体重が戻った過去
2004年、私の体重は105kgに達しました。それから20年以上、減量とリバウンドを繰り返し、現在63歳になります。糖質を極端に控え、ジムにも通いました。何度もやせました。それでも、また戻る。2026年3月には再び92kgになっていました。
太っていることで困るのは、見た目だけではありません。100kgを超えていたころは、少し歩いただけで息が上がり、ゼーゼーしていました。古傷のある左膝も痛み、階段を下りるときには、一段ごとに両足をそろえなければなりませんでした。膝痛が悪化し、大好きなゴルフが1年ほどできなくなったこともあります。
整形外科では両膝の手術が必要と言われました。ただ、1997年(当時34歳)に左膝を手術した際、リハビリで約1年間ゴルフができなかった経験があり、再手術には踏み切れませんでした。PRP治療を受け、約半年後にゴルフには復帰できましたが、体重の問題は残ったままでした。
私は医療・健康コミュニケーターとして、健康情報を発信しています。「健康について発信する人が太っていると説得力がない」と言われたこともありました。耳の痛い言葉です。健康情報に日々接している自分が、20年以上も体重をコントロールできずにいる。その矛盾は、私自身も感じていました。
肥満治療で順調にやせると思っていたが…
そんな私に、主治医の坂本昌也先生(国際医療福祉大学三田病院糖尿病・代謝・内分泌内科教授)が提案したのが、肥満症治療薬「ゼップバウンド」による治療でした。「また自力で頑張ります」と答えても、同じことを繰り返すのではないか。そう考え、医師のもとで治療を受けることにしました。
治療を始めた2026年5月20日の体重は90.1kg。それまで抑えるのに苦労していた食欲が静かになり、7月31日には79.6kgと、20年来の「80kgの壁」を越えました。
正直、このときは少し楽観していたのかもしれません。食欲がこれほど抑えられるなら、このまま順調に体重も落ちていくのではないか。ところが、現実はそんなに単純ではありませんでした。



