「外国人問題」にどう向き合うか

小野田紀美・経済安全保障担当相はSNSなどを通じて右寄りの国民の人気が高く、高市氏の支持母体とも言える右派の諸団体などの受けもいい。世の中のムードが、中国との対立や外国人排斥を支持する流れになっていることもあり、続投が決まった。

もっとも、政策的には、外国人労働者の受け入れ厳格化などは、企業などの人手不足に拍車をかけており、小野田氏の「厳しい姿勢」とは裏腹に、今後、どう適切に外国人移民を受け入れていくかは高市内閣の大きな課題になってきそうだ。

安倍晋三首相は「日本はいわゆる移民政策を取らない」とする一方で、なし崩し的に外国人労働者を受け入れてきた。その矛盾が今、問題を顕在化させているともいえ、外国人問題にどう向き合うか真正面から議論するタイミングがきている。

注目ポストの農林水産相

小泉進次郎氏も防衛相になって以降の国民の支持が高まっている。防衛予算の大幅増額など、国民世論を敵にできないテーマが控える中で、国民人気の高さで乗り越えようというのが高市首相の戦略と言える。

木原稔官房長官は高市首相の最側近で続投は半ば当然視されていたので説明する必要はないだろう。

一方、交代が決まったポストで注目なのは、まず農林水産相。退任した鈴木憲和氏は「令和の米騒動」の中、小泉氏の後を受けて就任した。もともと農水官僚出身で、山形でTPP反対を掲げて当選した。

田んぼの稲穂
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物価高対策中の「価格下落阻止」に怒り

鈴木氏の前任の小泉氏はコメ価格が高騰する中で、「生活者目線」で効率化や競争力の強化を掲げる大胆な農業改革政策を打ち出した。特にコメについては減反から脱却して増産に転じ、2030年までにコメの生産量を800万トンに引き上げるとした。また、規制を緩和して民間企業の参入を促し、農業を稼げる成長産業にすることを掲げた。

鈴木氏はこうした小泉農政を否定、従来型の農協や農家を保護する路線へと修正した。結果、その後もコメ価格の高騰は続くことになった。

そんな鈴木氏の政策が「生活者目線」を大事にする高市首相の逆鱗に触れたという。2026年の春以降、コメの市中在庫が過去最多となるなど、コメ余りが顕著になると、農水省は過去に放出した政府備蓄米の買い戻しを打ち出す。ダブついた2025年産のコメを政府が買うことで、当然、価格の下落を抑える効果が出る。

高市首相からすれば、物価高騰対策をしている中で、価格下落を阻止するとは何事か、というわけだ。慌てた農水省は価格に影響を及ぼさないように数量や価格を調整するとしたが、高市首相の怒りは収まらず、農水相交代は確定的だと早い段階から永田町では言われていた。