次々と見続けてしまうショート動画
他の動画は、民放のニュース番組の動画やアメリカ大リーグの大谷翔平選手の活躍を伝えるスポーツニュース、人気漫画の内容を紹介するショート動画などだった。
このショート動画については、少し説明が必要だろう。通常の動画より再生時間が短い短編動画で、元々はTikTokで人気を博し、YouTubeも2021年に日本などで導入した。横長の画面で見る通常の動画に対し、ショート動画はスマホの画面の形に合った縦型が主で、最長でも60秒と短い(2024年10月以降180秒)。画面を上にスワイプすると簡単に次のショート動画に移ることができるという特徴がある。
いったんショート動画を見始めてしまうと、次々と画面をスワイプして見続けてしまい、気づいたら長時間スマホを眺め続けていたなんて経験をしたことがある人も多いのではないだろうか。
YouTubeのトップ画面でショート動画がどう表示されるかは時期によって変遷があるみたいだが、実験当時は通常の動画に交じってショート動画4本がひとかたまりで画面に表示される仕様だったようだ。ショート動画のかたまりは必ず上から2番目の場所で、あとは8番目のことが多かった。この本を執筆している2026年4月現在では、ショート動画は2本ひとかたまりや6本ひとかたまりで表示されているのが確認できた。
実験の際は、1かたまり4本のショート動画の中に、1本でも関連動画があれば1カウントとするルールにした。
趣味に染まったYouTubeが5日で完成
実験は、上記のような手順を踏んで進めていった。私が検索窓に入力したワードは、2日目が「キャンプ 道具」、3日目は「キャンプ場 フリーサイト」、4日目は「ファミキャン 車」、5日目は「キャンプ 料理 簡単」だった。いずれの日も、関連動画はすべて、キャンプにまつわるものが表示された。
動画視聴の結果、翌朝のYouTubeのトップページの表示がどうなったかというと、2日目の翌朝も3日目の朝も10本中7本がキャンプ動画だった。4日目に6本になったが、5日目にはまた7本に戻った。
一番上の動画は連日キャンプ動画だったほか、2番目に表示されるショート動画4本のかたまりも、必ず左上のショート動画がキャンプ関連だった。さらに3番目か4番目のどちらかもキャンプ動画だった。
つまり、アプリを開いたら、かなり下まで画面をスクロールしていかないと、キャンプ以外の動画がなかなか目につかない状態だ。まさに「趣味に染まったYouTube」が、わずかな期間で完成していた。キャンプ以外ではお笑い芸人の動画や「歌ってみた動画」、ニュース、サッカー関連のものなどが表示された。

