身体の声を聴くということ
話が少し横道にそれましたが、言いたかったことは、今の私たちは、あまりにも正解を「外側」に求めすぎていないかということ。スマホの地図がなければ目的地に歩いていけず、賞味期限のラベルがなければ食べられるかどうかの判断もできない。
レストランの食事のおいしさを決めるのもWebサイトの点数に頼り、自分の行為や仲間・知人の行動、世の中の出来事についてですらSNSの「いいね!」の数で良し悪しを判断しようとしてしまう……。本来なら自分の「内側」にあるべきものを「外側」に求めすぎてはいないでしょうか。
ガボンの森で私が体験したのは、そうしたこととは真逆のことでした。人間には自分の内側のその奥底に本来、生き抜こうとするポジティブな力が存在している。
人間の内側に眠るその力が目覚めると、それが生きるうえでの「最高のガイド」になるという、私たちが忘れかけている生物としての根源的な事実でした。
便利すぎる世の中にあって、あえて自分の直感を信じて動いてみる。あるいは、あえて効率の悪い道を選んで「探検ごっこ」の精神を思い出してみる、そうして自分の身体の奥底の声を聴くことが、結果として他者への共感や、人と人との繋がりを取り戻す第一歩になるのではないか、そんなことをお伝えしたかった。
私がジャングルで見たあの「白い線」は、文明への入り口でしたが、同時に、私が動物としての自信を取り戻した境界線でもあったのです。
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