「AI大国」を目指すほど中国は貧しくなる
「数え方」をごまかして失業率は21.3%から14.9%に
中国の失業率は、公式には常に5%前後で「安定」しています。「都市調査失業率」と呼ばれる代表的な指標です。不動産バブルが崩壊し、デフレに沈み、街の店が次々に閉まっても、この数字はほとんど動きません。日本や欧米では、景気後退のたびに失業率が跳ね上がるのに、です。景気がこれほど悪いのに失業率だけが穏やか――まず、そのこと自体が奇妙だと思いませんか。この5%がどう作られているのか、調査の設計を外から検証する術はありません。動かない数字は、動かない理由まで含めて疑う必要があります。
からくりが露呈したのが、若者の失業率です。16〜24歳の若年失業率は2023年6月の発表で21.3%と過去最高に達しました。5人に1人が職にあぶれている計算です。すると当局は「算出方法を見直す」として、翌月からこの統計の公表を止めてしまいました。発表が止まっている間も若者の就職難が消えたわけではもちろんありません。見えなくなっただけです。
7カ月後に23年12月の統計が公開されます。ただし在学生を除外した「新基準」で、数字は14.9%。分母と分子の取り方を変えれば、同じ現実からまったく違う数字が生まれます。基準を変えることで、21.3%だった失業率は6ポイント以上も下がりました。冒頭でお話しした「数字は定義で作られる」の典型例です。しかし、定義を変えても実態は変えられません。新基準でも25年8月には18.9%と最高を更新し、直近も16%台で高止まりしています。消して、作り替えても隠しきれない。統計の足取りそのものが実態の深刻さを物語っています。
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