そばチェーン「ゆで太郎」の名物の一つが、無料クーポンだ。池田智昭社長は「創業5年を迎えた2009年に始めた企画で、当初は年1回だけのつもりだったが、好評だったため現在は年4回実施することになった」という――。

※本稿は、池田智昭『ゆで太郎の儲かる仕組み 22年連続黒字を支えるがっちり経営術』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。

全国200店舗以上展開する「ゆで太郎」
画像提供=ゆで太郎システム
全国200店舗以上展開する「ゆで太郎」

モーニングは500円、ランチは800円台

私は、価格はコストを積み上げて決めるものではないと思っています。

先に価格を決める。そして、その値段で提供するために何を工夫するかを考える。つまり、ゆで太郎の商売は「価格ありき」です。

私の中には、おおよその価格基準があります。朝は500円。昼は800円台。夜は特に上限を設けていません。

朝はモーニングが500円で食べられます。昼は900円台のメニューを日替わりで「得ランチ」に設定して、100円引きにして800円台に収めます。これは私なりの「これくらいなら払ってもいい」と思える価格なのです。

定番4メニューの価格は何としても死守

だから、朝セット、もりそば、かけそば、かき揚げそばの最低価格だけは、この3年間ほとんど維持してきました。

原材料費も人件費も上がっていますから、経営としては決して楽ではありません。それでも、この価格だけは守りたい。

ただ、3年値上げしていないことは誇りではありますが、今の価格が安いとも思っていないんです。むしろ、上がってしまったな、という申し訳ない感覚の方が強い。だからこそ、毎年の価格改定の対象から、この4つだけは外して死守してきました。

なぜそこまで価格にこだわるのか。理由は単純です。その価格で提供したいからです。